2020年2月20日(木)から、いわゆるコロナ暴落がスタートします。この時の私の心の中に次々やって来た感情(と、一部行動)を時系列で以下に箇条書きにします。
①嫌な感じ
②嫌な予感
③少しずつ湧き上がるうっすらとした恐怖
④後悔
⑤覚悟と調査(世界大恐慌のきっかけとなった 1929年の大暴落を調べ始める)
⑥未来予想と長期低迷への覚悟
⑦自分の心の中の恐怖が際限なく膨張する可能性に対する恐れと警戒
⑧暴落前最高値からマイナス30パーセントに達し、VIX指数(恐怖指数)が80を超えたあたりからいきなり不安が減少し、今度は突如湧き上がる「買い増したい!」という強烈な欲求。「まとまったお金が欲しい!銀行さん何千万円か貸してくれへんかな?(無理)」またこの時期に私は私の二人の娘たちに大急ぎで証券口座を開設することを(かなり強引に)勧めています。そして彼女らは大底から少し上がったあたりから買い始めました。とは言え当時の娘達は「愚か者であり続けること」も「臆病者であり続けること」も、まだまだ充分には脱却しきれていませんでしたので、少額ずつ恐る恐るの買い増しではありましたが。
⑨いつかこの体験(暴落に直面し克服した体験)をセミナーで講演している自分を妄想(笑)
以上が2月末から3月末の大底付近までの私の心の動き(一部行動)です。結果的に2020年3月23日が大底であったことが後になって判明しますが、3月末時点ではまだわかりませんでした。なぜなら多少上がってても再び下落に転じる可能性は充分あったからです。
暴落が開始してすぐの頃、私は悟りを開いたがゆえに「正解」についての強固な確信はありました。つまり絶対に売ってはいけないと。しかし(未経験故に)やはり恐怖はありました。大ありでした。その恐怖の中身とは、私の心の中の恐怖心が、私自身がコントロール不可能なまでに膨張してしまい、私に合理的でない悪手(すなわち損切)を強制してくるかもしれない、というものでした。理性で分かっていても、万一恐怖の感情が爆発的に荒れ狂えば理性では抑えきれなくなる可能性は充分あり得ます。いわゆるパニック状態のようなものですね。だから、いかに自分自身の心の中の恐怖心を抑えるかに心を砕きました。
過去にあった全ての暴落には、その時々でその時々ならではの「史上初」つまり「今回のは今までとは違う!」みたいな何かがあります。マスコミは目ざとくそのような点を発見し「米国株の終わりの始まり!」とか「米国株市場の化けの皮がはがれ始めた!」とか書き始めますので、絶対にこれらに惑わされてはいけません!とは言え、コロナ暴落の時も今世紀初めてのパンデミックということで、世界経済がこの先どうなってしまうのか? 誰も正解を知りませんでした。果たしてどこまで落ちるのか? 半分まで落ちるのか? もっと落ちるのか? 誰も正解を知りませんでした。
実際、私がその頃までに経験したことのある評価損はせいぜい数百万円レベルでした。それがいきなりものの二週間ほどで数千万円レベルのマイナスです!まるで地元のスキーの競技会に参加しに行ったら、他の参加者全員オリンピック選手だった!さぁこれから彼らと勝負して絶対に勝たねばならない!みたいな気分です。
とは言え、あの頃私が書いた文章(当時も私は娘達やその他の人々の教育用に、今回の暴落に対する自分の見解や信念をリアルタイムでショートメッセージで送ってたりしました)は、今読んでも我ながら名文ですねー!(笑)意気天を突いてましたねー(笑)この頃、私の文章を読んだある人は「UEDAさんは気持ちの上でもう勝ってる感じがする」と返信してくれました!嬉しいなー!この時株価はまだまだどん底でした。あと、大底に至る直前あたりで当時ようやくかき集めた100万円ほどで買い向かいました。が、本音ではもっとでかく買い向かいたかったですね。。。
やがて株価は激しいアップダウンを繰り返したりしながらも回復しはじめ、2020年8月、株価がおおむね暴落前最高値近くまで戻して評価損が消えた頃、私は VOO を全部売って QQQ(ナスダック100に連動する ETF)に乗り換えました。そうして私はコロナ暴落を克服した勝利の喜びと、投資家としての大きな自信を感じました。
しばらくして、私は YouTube である動画に出会います。それこそが「高校生でも分かる米国株」の花子先生の動画でした!確かアップル株についての動画だったんじゃないかな? そこから私の(インデックス投資から)個別株投資への旅が始まります!
決算書分析をマスターして個別株投資に挑戦し、S&P500を上回ってやる!海賊王に俺はなる!(笑)
(文: UEDA / 挿絵: KATO )
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